|
この曲は、亀崎現在版楽譜の一番最後に載っている曲ですが、手元に音源が無いので、どんな曲なのかは、正確にはわかりません。間瀬版には載っていませんし、一番新しく取り入れられた曲なのでしょう。もし、音源を持っている方がいらっしゃったら、是非聞かせていただきたいです。
楽譜で見ると、全部で12行(繰り返しは無し)ありますが、2〜6行と8〜12行はまったく同じフレーズです。おそらく、実質的には6行の曲を2回繰り返して、1行目をかかり(前奏部分)で吹き変えたのか、7行目(後半の最初の行)を間奏として吹き変えたかのどちらかでしょう。
メロディ自体を見ると、5−65と232八の2つのメロディの繰り返しで曲が成り立っており、リズムも比較的単調なので、俗謡よりも山車囃子のようなものから取り入れたような感じです。
楽譜だけから類推すると、笠寺系で吹かれている七間町という曲ではないかと思われます。七間町は3行と短い曲で、もともと東照宮祭の橋弁慶車の道行に使われていた曲から編曲されたものです。名古屋市内でも、七間町囃子とか雨降り囃子(筒井町湯取車)などと言って、現在でもいくつかの山車で吹かれています。
権兵衛は、その七間町をややゆっくりめに吹いて3行を6行にし、宮流神楽の太鼓のリズムに合わせたものと考えて良いでしょう。七間町自体も、亀崎の夏祭りで吹かれていたことがあるようです。 |